禅僧が勧める「起きてすぐ不安が消える」朝の習慣 ジョブズが毎朝鏡の前でしていた「問いかけ」

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一歩踏み出すのも心配だというなら、「半歩」だけでも結構です。

要は、あれこれ先のことを心配する前に、動いてみること。不安の種があるなら、それを取り除く方向で動けばいいだけの話です。「動かずじっと悩んでいる」状況から脱し、ひとつひとつ行動に移せば、気持ちに弾みがついて、案外簡単に問題が解決してしまうかもしれません。

私にも身に覚えがあります。「今日はこの原稿を仕上げなくては」と思っているうちは重たい腰があがりませんが、「3行だけでも書こう」と思うとなんとか書き始めることができるのです。

面白いのは、それで3行だけ書き終わっても「ここでストップ」とはならないこと。もう勢いがついているので、そのまま難なく書き進められます。

朝から1日「禅即行動」

さらにいえば、その日1日を不安なく生きられるかどうかは、1日の始まりである朝を「禅即行動」で過ごせるかどうかにかかっています

参考までに、私の朝の習慣をご紹介します。

私の起床は朝4時半。「よし!」と気合をひとついれて、温かい布団から飛び出ると、部屋の窓やお寺の門、戸を開け放ちます。清廉な朝の空気を室内に取り込むためです。そうして、窓際で朝日を全身に浴びながら、大きく深呼吸すると、冷たく新鮮な空気が身体の隅々まで行き渡るのを感じます。

起床して朝日を浴びるまでわずか数分ですが、その日1日を禅即行動で過ごす準備が整います

朝4時半起きは無理でも「今より15分(できれば30分)早く」起きてはいかがでしょう。それだけで気持ちに余裕が生まれますし、不安をはねのける力も湧いてきます。

そして、ぜひとも朝の「掃除」をしてください。

一掃除、二信心(いちそうじ、にしんじん)」。最初にやるべきは掃除であって、信心はそれが済んでからという言葉があるぐらい、禅は掃除を大切にします。

なぜなら、掃除と心の状態は、密接に関係しているからです。

部屋のほこりやちりを払うことは、私たちが生きているうちに心に積もったほこり、つまり妄想、思い込み、執着などを払うのと同じ。部屋をきれいに磨き上がれば、私たちの心もまた、生まれたままの輝きを取り戻すのです。

出勤前に、悠長に掃除なんてしてられない」という人は、今朝は机の上だけ、明日は水回りだけといった具合に、掃除する範囲を限定しても結構です。

ただし、短い時間であっても「心を込めて、丁寧に」掃除をしてください。あなたが磨いているのは、何よりも大切な自分自身の心なのですから。

朝から禅即行動。これができれば、すがすがしい気持ちで1日を始めることができます。そんな1日を積み重ねれば、一生が変わる。そう思いませんか。

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