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どんな不安も「動けば消える」
新しいことを始めるときは、誰もが不安を感じるものです。
うまくいくだろうか、失敗したらどうしようと考え出すと、もう止まりません。その最たる例が「ひきこもり」の人たちではないでしょうか。周りにどう言われるか、どう見られるかばかりが気になり、身動きがとれなくなっています。
また、リスクマネジメントと称して、そうした不安の種をあらかじめ把握しておくのが「賢い」とされる昨今でもあります。しかし、不安の種を完全に取り除くまで安心できず、「動けない」ようではいけません。「石橋を叩いて渡る」ことができればいいのですが、叩き続けるばかりで一歩を踏み出せない。これは現代人に共通する傾向でしょう。
本来、そうした不安の9割は小さなこと。禅は、「とにかく今すぐ動きなさい、今すぐ動けば不安は消える」と説きます。これを「禅即行動(ぜんそくこうどう)」といいます。
例えば、朝から寒い日に出かけるのは誰だって嫌なものです。「風は冷たいのかな」「雨まで降ったらいやだな」と想像しだすと、布団からはい出ることすらかないません。
しかし、ひとたび外へ出てしまえば、風が冷たいからマフラーをする、雨が降っているから傘をさす等、現実的な対処を粛々とこなしていくのみ。不安など感じているひまなど、なくなってしまいます。
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