禅僧が勧める「起きてすぐ不安が消える」朝の習慣 ジョブズが毎朝鏡の前でしていた「問いかけ」

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不安
本来、不安の9割は小さなこと。禅は、「とにかく今すぐ動きなさい、今すぐ動けば不安は消える」と説きます(写真:Graphs/PIXTA)
あれもこれもと心配ごとが多すぎて、身動きがとれなくなっているのが現代人。どうしたら、不安に囚われることなく、「今、この瞬間」を全力で生きることができるのでしょう。
新著『考えすぎないコツ』では、禅僧であり世界的な庭園デザイナーでもある枡野俊明さんが、「頭をからっぽにして、心を無の状態にする」ためのヒントを解きます。
本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。

どんな不安も「動けば消える」 

新しいことを始めるときは、誰もが不安を感じるものです。

『考えすぎないコツ:「気づいて」「ほどいて」「放っておく」人生を軽くするシンプルな本質』書影
『考えすぎないコツ』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

うまくいくだろうか、失敗したらどうしようと考え出すと、もう止まりません。その最たる例が「ひきこもり」の人たちではないでしょうか。周りにどう言われるか、どう見られるかばかりが気になり、身動きがとれなくなっています。

また、リスクマネジメントと称して、そうした不安の種をあらかじめ把握しておくのが「賢い」とされる昨今でもあります。しかし、不安の種を完全に取り除くまで安心できず、「動けない」ようではいけません。「石橋を叩いて渡る」ことができればいいのですが、叩き続けるばかりで一歩を踏み出せない。これは現代人に共通する傾向でしょう。

本来、そうした不安の9割は小さなこと。禅は、「とにかく今すぐ動きなさい、今すぐ動けば不安は消える」と説きます。これを「禅即行動(ぜんそくこうどう)」といいます。

例えば、朝から寒い日に出かけるのは誰だって嫌なものです。「風は冷たいのかな」「雨まで降ったらいやだな」と想像しだすと、布団からはい出ることすらかないません。

しかし、ひとたび外へ出てしまえば、風が冷たいからマフラーをする、雨が降っているから傘をさす等、現実的な対処を粛々とこなしていくのみ。不安など感じているひまなど、なくなってしまいます

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