中居正広騒動「物言う株主」の要求は超絶真っ当だ 「ない」ことを証明するのは論理上は不可能だが…

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ESGの取り組み
「人権意識のさらなる向上」を目指すと宣言しているフジテレビ。もし社員による女性アナウンサーの斡旋があれば、経営層が責任を取ることになる可能性も十分あるだろう(「フジ・メディア・ホールディングスレポート」より)

フジの件だけで終わらせずに

フジは情報を発信する側の企業だ。だからこそ目立ち、トラブル時には多くの人からの注目を浴びる。これは必然といえるかもしれない。

もちろん、メディア企業において、収益・利益の向上は重要だ。しかし、同時に信頼性、視聴者とのエンゲージメント強化などの、非財務的な要素も重要で、じわじわと企業価値に直結する。

なお、これからはメディア企業を離れて、業界に関わりなく述べる。

冒頭で私が「清々しい」と述べたのは、投資先の価値最大化と、株主への責任をまっとうしようとする、実利に根ざした行為だったからだ。もちろん人権も重要だが、企業価値という実利に直結するゆえの要求であるのは、とても明快だ。

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現在、日本で上場している企業の多くが外国人株主だ。個人もいるし団体、ファンドもいる。「物言う株主」が嫌な場合は、株式市場から撤退する選択肢が残されている。市場に残るのであれば株主にしっかりと説明が必要だ。

そして現代では、そこに虚偽や隠蔽があると、ただちに内部から情報が漏れる。

いろいろな評価があるだろうが、上場企業が虚偽や隠蔽にまみれた発表をしても自浄作用が働くのだから、健全な社会になったということだろう。

とくに海外進出を図る、すでに海外進出済みの企業は、ESG(環境・社会・ガバナンス)や人権意識といった配慮と実施を求められている。株主との「あうん」から「対話の呼吸へ」。これは言葉遊びではなく、重要なことなのだろう。

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