茶系飲料「ルイボスティー」人気に火がついた裏側 南アフリカ原産の不思議な風味が日本人に浸透
現地では古くから薬草として飲まれ、現在はティータイムにルイボスエスプレッソやラテ、カプチーノなどでも楽しむという。さまざまなフレーバーとの相性もいい茶葉だ。
日本では2013年に「ヘルシールイボスティー」(伊藤園)が発売されたが、人気に火がついたのは、伊藤忠食糧が需要拡大を見込んでルイボス原料の本格展開を始めてからだ。
2019年、セブン-イレブンが「セブンプレミアム ルイボスティー」を発売し、2021年にファミリーマートが「ルイボスティー」を発売と大手コンビニが目を付けた。2023年にはサントリーが主力ブランドから「GREEN DA・KA・RA やさしいルイボス」として発売した。
麦茶を持つブランドから投入
そのサントリーは後発ながら、一気に販売数量を拡大した。なぜそれが可能だったのか。
「現在、ルイボスはノンカフェインの新しい選択肢として、日常使いで飲用されています。従来のルイボスティーは『なんとなくクセがあって飲みづらそう』というイメージがありましたが、そのハードルを下げられた結果、多くの方に受け入れられたのではないでしょうか。『GREEN DA・KA・RA』ブランドから『やさしいルイボス』という商品で発売したねらいは、そこにあります」(井島氏)
2000年に「DAKARA」ブランドで誕生した当初はスポーツドリンク中心だったが、2012年に「GREEN DA・KA・RA」になってからは味も多様化して伸長。現在は年間約5000万ケースを販売する。近年の内訳では、麦茶がスポドリを上回る。茶系飲料、身体にやさしい、やさしい味わいといった訴求もルイボスの売り上げを後押ししたのだろう。
「同じノンカフェインであるやさしい麦茶は、夏が最盛期で10月以降は落ち込むのに対して、ルイボスは秋以降も落ち幅が小さく、冬でも安定して売れています」(同)
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