茶系飲料「ルイボスティー」人気に火がついた裏側 南アフリカ原産の不思議な風味が日本人に浸透

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ルイボスティー
茶系飲料の中で存在感を示すようになった「ルイボスティー」(筆者撮影)

さまざまなブランドが展開される茶系飲料の中で、近年、ルイボスティーの人気が高まっている。

業界団体である全国清涼飲料連合会が選んだ2024年の業界10大ニュースにも「ジャスミン茶、ルイボス茶、コーン茶など無糖茶が多様化して人気」として選ばれた。

「2024年1~6月のスーパーマーケット等でのルイボス茶の市場規模はジャスミン茶の約9割にまで伸長しました。また2017年と2023年を比較すると、市場は約14倍に拡大しています」(サントリー食品インターナショナルの井島隆信課長)

なぜこれほど急拡大したのか。原料調達する商社と飲料メーカーに取材した。

南アフリカでしか採れないノンカフェインの茶葉

「現在、国内のペットボトル向け市場におけるルイボス原料は推定で約1000トン。うち当社が約5割のシェアを占めています。当社は世界各地から食品原料をグローバル調達しており、南アフリカ共和国が原産のルイボスも扱っていましたが、かつては知る人ぞ知る原料という存在でした」(伊藤忠食糧の太田洋輔課長)

伊藤忠食糧は、大手商社・伊藤忠商事のグループ企業として食品原料を総合的に扱うが、一般的な茶葉に比べてルイボス茶葉は異色だという。

「ルイボスは、南アフリカのセダルバーグ山脈一帯でしか自生しません。そして緑茶や紅茶などの茶葉(同じ茶葉が発酵度合いの差で味や香りが変わる)がツバキ科なのに対して、ルイボスはマメ科でカフェインを含まない茶葉です」(同)

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