近鉄奈良線「ターミナルの隣」新大宮駅の成長余地 ホテルなど新施設が続々誕生「副都心」の玄関口
「大宮」と名の付く鉄道駅は日本各地に存在する。
まず、東日本にはJR在来線と新幹線、東武アーバンパークライン、埼玉新都市交通ニューシャトルが乗り入れる埼玉県さいたま市の大宮駅。JR東北本線に東大宮駅、JR川越線に西大宮駅がある。東武アーバンパークラインは、大宮、北大宮、大宮公園と大宮を名前に含む駅が3つ続く。
ほかには茨城県にあるJR水郡線の常陸大宮駅。地名は甲(かぶと)神社に由来する。
一方、西日本では京都市にある阪急電鉄京都本線の大宮駅、京福電気鉄道嵐山本線の四条大宮駅が知られている。京都府内には京丹後市の京都丹後鉄道宮豊線に京丹後大宮駅もある。
大阪市の大阪メトロ谷町線千林大宮駅は、難読駅名が多い谷町線での中は比較的ストレートに読める駅名かもしれない。また、大阪府岸和田市に南海本線の和泉大宮、福井県福井市にJR越美北線(九頭竜線)の越前大宮、徳島県板野町にJR高徳線の阿波大宮の各駅がある。
どんな利用が多いのか
近鉄奈良線の新大宮駅は、大阪万博開催を翌年に控えた1969年12月9日に開業した。当時「近畿日本奈良駅」の名称だった近鉄奈良駅は地上にあり、国鉄奈良駅付近に油阪という駅があった。近畿日本奈良駅の地下化に伴い、油阪駅が廃止となり、代わって新大宮駅が誕生した。奈良線の中ではもっとも新しい駅だ。
新大宮駅は2面2線の対面式ホームで、それぞれ東端に平屋の駅舎と改札口がある。駅のすぐ東は踏切で、北側は交番とロータリーという、“奈良線でもっとも新しい駅”の割には古風な駅前風景だ。踏切の遮断機が下りていると、反対側のホームに行けないため、改札外に地下道が設けられている。
毎日駅を利用する人しか知らないかもしれないが、下り(近鉄奈良)方面のホームにのみ、西側に無人の「臨時改札口」が置かれている。新大宮駅を管理する近鉄奈良駅の須合良介駅長は「市役所に通勤される方が使います。東側の改札からぐるっと回るより近道なので」と説明する。
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