「いきなり!ステーキ」で15キロ減量できるか 赤身肉だけを食べるダイエットの行方
また気にかかるのが、11月29日の目標達成後、リバウンドする可能性だ。これでは、宣伝の効果も半減してしまう。原さんは同社にいる限り、とまでは言わないまでも、今後数年間はベスト体重を維持する必要があるだろう。
ただ、TAKAさんの言葉が励みになるかもしれない。
「40代の最後を前にして、無呼吸症候群で一生治らないと医師に言われました。でも体脂肪を落とした今では、まったく悩まされていない。AGEも20代並と、医師に太鼓判を押されています」(TAKAさん)。
AGEとは体内のたんぱく質が糖化されてできる物質で、老化のバロメーターとなっている。見た目の老化だけでなく、血管や内臓の老化、つまり生活習慣病とも直結するため、近年注目が高まっている。糖化は余分な糖質が体内に蓄積することによって起こるため、その点では肉ダイエットは理にかなっているわけだ。
ダイエットとは相反するメニューも
記者会見の最後にはおまけのように、同社の展開する別業態「ペッパーランチ」の新メニュー「花畑牧場十勝ラクレットビーフペッパーライス」の試食が行われた。ラクレットはスイスやフランスのサヴォア地方で作られているチーズで、北海道の花畑牧場では一つひとつ、手作りされている。
一瀬社長と花畑牧場の田中義剛社長が意気投合し、コラボレーションが実現した同商品は、期間限定メニューとして9月11日から発売された。
あいにく、ダイエットとは相反するメニューのようだが、熱い鉄板の上で音を立てるペッパーライス、そして肉を混ぜたところに、熟成に3カ月を要したチーズを絡めた様子は何とも食欲をそそる。TAKAさんも、記者会見当日を「なんでも食べてよい日」に当てていたようだ。
さて、毎度驚きのある、「いきなり!ステーキ」の次なる展開が待たれるが、なんと一瀬社長は自身で、オリンピックのロゴを考案したという。採用されるのを目指しているというよりは、話題づくりが目的のようだ。手描き調のなかなか力強いデザイン。フェイスブックにもアップしているそうなので、気になる方はご覧頂きたい。実は、「ペッパーランチ」のロゴも自身で手書きしたものなのだそう。
「いきなり!ステーキ」を支える三大要素である、革新的なビジネスモデル、ブーム、リピーター客にもう一つ「社長及び社員のユニークさ」が加わりそうだ。
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