「受験は戦略が9割」今から合格率を上げる秘訣3つ 設定した点数に届くように解くテクニック

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②「捨て問」を決める

次は、「『捨て問』を決める」です。先ほどもお話ししたとおり、どんな試験でも満点を取る必要はありませんから、「この問題は解けなくてもOK」という問題に最初からあたりをつけておきます。

やり方はとても簡単で、過去問を見て「この問題では何点取れそう」と考えていき、どの問題を取れれば「最低目標」を超えられそうなのか、どの問題がうまくハマれば「最高目標」に到達できるのかを考えます。そして、それとは関係ない、「難しいけれど、そこで点数を取れなくても目標点数を超えられそうな問題」を探し、メドをつけておくのです。

例えば80点を取りたいのなら、『80点の取り方』を考えるのではなく、『20点をどこでなら落としていいのか』と考えます。多くの受験生は、「ここで点を取ろう」とは考えても「ここは問題として捨てていい」「この問題は飛ばそう」ということはあまり考えずに問題を解いてしまいます。そうすると、解かなくていい問題に時間をかけてしまってタイムロスになってしまう可能性があります。そうした問題を飛ばすことも、受験戦略の1つなのです。

③迷ったときのルールを決めておく

そして最後は「迷ったときのルールを決めておく」です。

選択肢問題において「どうしても3か4で選べない!」と悩むときがありますよね。考えてどっちが答えなのかわかる問題ならいいですが、制限時間もあるテストですから、ある程度「えいや」と決めてしまったほうがいい場合があります。そのときのルール決めです。

僕は「迷ったら番号が若いほうを選ぶ」というルールで選択肢問題を解いていました。「3と4、どっちかわからない」となったら「3」を選ぶわけです。このように、自分の中でルールを設けて、そのルールどおりにテストを解くことを心がけるわけです。こうすればタイムロスを無くすことができます。

こうしたルールは、過去問を解く中で必要なものがわかってきます。例えば「2択まで絞れるが、そこから選べないことが多い」という人もいるでしょうし、「この問題、どっちから先に解くか毎回迷う」という人もいるでしょう。このような「悩んでいてタイムロスになっているポイント」を整理し、あらかじめ決めておくことで、迷わないで問題が解けるようになるということです。

いかがでしょうか? ここまで受験戦略を練ってテストに挑めれば、テストにおける立ち回りは格段にうまくなるはずです。あとは、その受験戦略をしっかりと守りましょう。ここまでしっかり受験戦略を決めても、毎年、試験本番で戦略と違うことをしてしまう人がいます。そしてそういう人はたいてい失敗してしまいます。

僕が教えていた受験生で、「最高点以上狙えそうだから、捨て問と定義していた問題を解いてそっちに時間をかけたら、マークミスに気づけなかった」という人が去年いました。そうならないように、しっかり決めたルールを守って受験することを心がけてください。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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