愛の告白から「5年後」やっと返事をした彼のホンネ 知り合って10年のアラフォー2人の意外な顛末

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健一さんとの間に子どもができることを強く望んだ美晴さん。不妊治療に励んで2年半後に娘を授かったが、残念なことに死産だった。美晴さんは話しながら涙を流す。

「不妊治療をしなかったら、こんな気持ちにならずにもっと穏やかに2人だけの生活を送れていたかもしれません。でも、娘は私たちの初めての共通の大事だったんです。戸籍に残してあげることもできなかったけれど、名前を付けて今でも呼んでいます」

お互いがベスト・オブ・ベスト

今は2匹の老犬を2人で可愛がりながら暮らしている。健一さんは半導体関係の技術職を得て、結婚後に正社員となって現在6年目だ。

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「主人が5年以上も定職に就いているのも夢みたいだし、結婚生活自体が不思議。今でもパラレルワールドにいるような気分です。もっと早くに結婚できていたらと思うこともありますが、主人との結婚でなかったら続いていなかったかもしれません。私には主人がベスト・オブ・ベストです。主人はどう思っているのかわかりませんけど」

美晴さんが水を向けると、健一さんも「僕も美晴がベスト・オブ・ベストです」と淡々と応えた。なんのひねりもないけれど、なんか面白い。静かでも不思議なユーモアを醸し出す人だ。美晴さんはそこに居心地の良さを感じているのかもしれない。これからも2人は夢のような結婚生活を続けていくのだろう。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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