韓国航空機事故が起きた空港が抱える4つの問題 堤防の存在、滑走路、鳥、国際線に不慣れ…

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事故機が衝突したローカライザー(着陸誘導安全施設)は、航空機に滑走路の位置を知らせる施設だ。航空障害物管理詳細指針第23条第3項は「空港敷地内にあり、障害物とみなされるすべての機器や設置物は、壊れやすい台座に取り付けなければならない」と規定している。

ところが務安空港のローカライザーは土を積んで作った、高さ2メートルほどの固いコンクリートの堤防の上に設置されており、設置規定とは別物だった。

これについて韓国・国土交通省は、ローカライザーが縦断安全区域の外にあり、安全基準や設置基準を適用されないため、規程違反ではないと説明している。

しかし、「終端安全区域をローカライザーまで延長しなければならない」という設置基準があるのにもかかわらず、そうしていなかったのは規程違反ではないかとの指摘が出ると、国土交通相は12月31日、「規程関係を再検討している」と一歩後退した。

滑走路が短かった?

滑走路の長さは事故の原因になるのか。務安空港の滑走路の長さは2800メートル。韓国内の仁川(インチョン)国際空港(3750〜4000メートル)、ソウル・金浦(キムポ)空港(3200~3600メートル)、釜山(プサン)金海(キメ)空港(3200メートル)などは、務安空港より滑走路が長い。

さらに、務安空港の滑走路は2025年まで3160メートル延ばす予定であり、その延長工事で約300メートルが利用できない状態だった。実質的に使用できる滑走路の長さは2500mだったということになる。

事故機はランディングギア(着陸車輪)を広げられず、通常のタッチダウン位置である400メートル地点より先の1200メートル地点で胴体着陸を開始した。

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