「技術の日産」を象徴する名車たちのヒストリー 対照的なトヨタの存在、最先端のEV技術は健在
![2025年1月10~12日に幕張メッセで開催される東京オートサロン2025では、日産の有志エンジニアによって製作されたEV(電気自動車)化された「R32型スカイラインGT-R(BNR32)」が出展されることもアナウンスされている](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/5/c/570/img_5c6eae6a3a5ce4e3cc3fd3da5d0f7a10340410.jpg)
自動車メーカーが、その存在意義を明確にするには、“競合が存在した”という例も多いのではないだろうか? 日産自動車(以下、日産)も、トヨタ自動車(以下、トヨタ)という相手があればこそ、名車が生まれたし、また独自性(相手が持っていない車種の存在)も打ち出せたのではないだろうか。
そうしたなか、「技術の日産」の言葉が特徴のひとつといえるかもしれない。それに対するのは、「販売のトヨタ」である。
日産を選ぶ価値、性能という魅力
トヨタはかつて、トヨタ自動車工業とトヨタ自動車販売にわかれて事業展開していた。トヨタ自動車販売は、トヨタ自動車工業が作ったクルマを売るだけの事業だから、宣伝を含め顧客へのサービスの充実に努めた。販売店へ行けば、懇切丁寧に対応する様子は今日も続き、来店した消費者を心地よく迎える。
では、日産車を選ぶ魅力は、その性能にあるというのが、技術の日産たるゆえんで、それが個々の商品性にも表れていた。同様の姿は、1966年に合併したプリンス自動車工業にも当てはまる。
![1963年発売の2代目スカイライン。1964年の第2回日本グランプリに出場した「スカイラインGT」は、ポルシェ904GTSを抜き去り、その姿から「羊の皮を被った狼」という称号が与えられた](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/5/0/570/img_5064afe7126d967fd4870ffe2c151746225932.jpg)
それを物語っているのが、今日なお、日産を代表する1台「スカイライン」であり、それはプリンス自動車で生まれた乗用車だ。プリンス時代に、スカイラインGTが生まれ、日産銘柄になってからも継承されて、憧れのクルマとなった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら