世界で最も劣悪な「台湾マグロ漁船労働」の実態 日本の食卓を飾る水産物の知られざる人権問題
台湾で漁業労働者の人権擁護に取り組む
──まず自己紹介をお願いします。
ハディ 私はインドネシア出身で、台湾で遠洋漁業に18年以上たずさわっています。「インドネシア船員の集いフォーラム」(FOSPI)という団体の創設メンバーで、台湾で移住労働者の権利獲得のために活動しています。FOSPIには2300人以上のメンバーがいて、お互いに助け合いながら、労働条件をはじめとした人権状況の改善に取り組んでいます。
アルサガ 私はグローバル・レイバー・ジャスティスという国際人権団体で移住労働者の権利を守る活動に従事しています。メキシコで生まれ、アメリカで育ち、グローバルな労働運動に20年ほどかかわっています。
私たちの組織には主に3つの目的があります。
1つ目は、非常に複雑なバリューチェーンの底辺に位置づけられている労働者を支えること。重層的に搾取をされている、そうした人たちの組織化を進めています。
2つ目は、活動する国において、パートナーとなる団体や支援者を見つけ、労働者および移住者としての権利を獲得すること。
そして3つ目は企業に対するキャンペーンの展開です。台湾ではWi-FiキャンペーンをFOSPIと連携して進めています。
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