「前2輪」のユニークな形状で走るRaptorの可能性 街中の走行で快適かつ安全な移動手段を追求

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たとえば、人が運転するRaptorに、貨物を載せた数台のRaptorが自動運転でついていく……というような運用も可能だろう。

標準のボディと違って、ステアリング操作でアクティブに、スポーティに乗れるボディ
標準のボディと違って、ステアリング操作でアクティブに、スポーティに乗れるボディ。こちらが好みだという人も多いそう(著者撮影)

さらに、上部に4足歩行ロボットや、人型ロボットの上半身を載せて運用することもできる。災害時などに、Raptorで高速移動して、悪路になったら4足歩行ロボットだけが分離して移動、悪路の先を調査する……というようなことも可能になるだろう。

そんな、さまざまな未来のプランを含めてRaptorは開発されている。

「マネタイズはどうするの?」という愚かな質問

しかし、アルミ削り出しのシャシー、前輪のステア機構、カーボンファイバーのボディは非常に高価そうだ。量産しても軽く100万円は超えるだろう。

「マネタイズはどうするんですか? これ、数は売れませんよね」思わず、そんな質問が声に出た。

すると、RDSの杉原行里(あんり)社長は、こう言った。

「そんなの後まわしです。まずは、理想的なモビリティを作りたいのです」

視野の狭い質問を恥じた。たしかに、ダイムラー・ベンツだって、エンツォ・フェラーリだって、マネタイズだけを考えて自動車を作ったわけではないだろう。まずは理想のモビリティありきだったに違いない(本田宗一郎はマネタイズを考えていたかもしれないが)。

社長とエンジニア
開発に携わる杉原行里社長(左)と、エンジニアの小川達也さん(著者撮影)
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