中国の石油需要「2025年前後がピーク」の衝撃度 ペトロチャイナが予想、2060年には3分の1に

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ETRIの予想によれば、中国の石油消費量に占める輸送機器燃料の比率は、現在の50%から2040年には33%に低下。一方、化学工業原材料の比率は2040年に40%に上昇し、輸送機器燃料を逆転する。

中国ではEVの急速な普及とともにガソリン需要が減少に転じた。写真は江蘇省の充電ステーション(国有送電大手の国家電網のウェブサイトより)

「中国ではEV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、LNG(液化天然ガス)トラック、高速鉄道などが急速に普及している。その結果、輸送機器燃料の需要はすでに2023年にピークを越えた」(ETRI副院長の呉謀遠氏)

EV・PHVの普及が一因

ガソリンを例に取ると、中国のEVおよびPHVの保有台数が2024年に3000万台を突破したことで、年間2500万トン超に相当するガソリン需要が(充電需要に)置き換えられたという。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

ETRIはEV・PHVの普及拡大が今後も続くと見ており、2035年の中国のガソリン需要が2023年比で35~50%縮小すると予想している。ただし、同じ輸送機器燃料でも航空燃料は例外で、航空運輸市場の拡大とともに需要が増え続ける見通しだ。

一方、原材料向け石油製品の需要は今後も増加が続く。ETRIの予想によれば、中国の2024年の原材料向け石油消費量は過去最高の1億6900万トンに達し、2035年には2023年比35%増の2億1000万トンに拡大する。

(財新記者:羅国平)
※原文の配信は12月11日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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