銀シャリ橋本、M-1は「接戦優勝で本当によかった」 今「時代に迎合するのはやめる」境地に至った訳

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――20代など、今の若手芸人に対して思うことはありますか?

今の若い人のほうがたぶん、純粋に、自分の情熱や気持ちに忠実に仕事をできているんじゃないかと。それは幸せなことだと思います。きっと、昔の価値観でオファーしても断る若手はそれなりにいるんじゃないでしょうか。「テレビは結構です、やりたいことじゃないんで」みたいな。

ちょっとうらやましいと思う反面、複雑な思いもあります。自分自身には、自分で選択したわけではない謎の現場に放り込まれたからこそ次につながった、結果的によかったなと思える仕事の経験もあったので。

最初は気持ちが乗らず、「自分には向いてないんちゃうか?」と思う仕事が、後々起爆装置になっていろんなことに気づく、みたいなことってあるじゃないですか。好きなことだけやっていてもどこかで成長が止まるかもしれないと思うと、選択が難しいですよね。

生まれた時代と世代によるところも大きいと思います。僕自身は、自分が生まれた世代を「谷間やな」とは思いたくない。だから、このタイミング・この世代のお笑い芸人でよかったと思えるように、今頑張ってるのかもしれないです。

生の喜びを足で稼ぎたい

――橋本さん自身の、目下の「推し芸人」は?

エバースが大好きです。単独ライブも買って行ってます。僕がお笑い熱高く夢中になってテレビを見ていた男子校の高校生時代に今戻って見たとしても、エバースは好きやろうなと思います。

もしかしたら、昔ながらの芸人さんのかおりのする人が好きなのかもしれないですね。話がちょっとそれますが、最近思ったのは、寅さんみたいになりたいなということです。

今後、自分一人でもどこか行きたくなったら漫談とか漫才とかしますって出かけて行って、その辺の駐車場でビールケースに乗って芸をして、カンカンにお金入れてもらって。郷土の料理やお酒をいただいて、「ほな帰るわ!」みたいな。

東京や大阪だけじゃなくて、全国の人に愛されるために、「初めて生で見た芸人は銀シャリなんです」という人を増やしたい。昔の刑事のテンションで、足で銀シャリファンと生の喜びを稼ぎたいですね。ネットで稼ぐんじゃなくてね。

ディレクション:桑島圭佑、撮影:長良将史、照明:高木陽春、編集:橋本真吾

▼前編

ディレクション:桑島圭佑、撮影:長良将史、照明:高木陽春、編集:橋本真吾
長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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