豪雪地帯の山奥に「奇跡の集落」なぜ誕生? 古民家再生を手掛けるドイツ人建築家の眼差し
新潟県十日町市と、お隣の津南町を含めた地域は、昔から「妻有(つまり)」と呼ばれています。この先に何もない、どん詰まりだから「妻有」という説があるほど、山々に囲まれた地域です。
そんな妻有のいち集落、竹所集落がなぜ「奇跡の集落」と呼ばれるようになったのか。
ドイツ人の建築デザイナーであるカール・ベンクスさんが再生する古民家に魅力があるのはもちろんですが、それだけで奇跡は起こせません。そこには「よそ者」への温かい視線がありました。
古民家を再生するカール・ベンクスさん
平成5年(1993年)に見つけた古民家を双鶴庵へと再生したカールさん。平成7年(1995年)ごろから竹所での生活が始まりました。当初、集落の住民の中には「よそ者、ましてや外国人。どうせすぐにいなくなるだろう」と思っていた人もいたようです。一方で、廃屋同然の古民家を蘇らせたことは、周囲の人々に少なからず衝撃を与えたのも事実です。
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