「遺伝子組換えでない」の表示がめっきり減った訳 「遺伝子組み換え食品」は本当に危険なのか
そもそも「遺伝子組み換え」ってどういうこと?
遺伝子組換えは、品種改良の技術です。植物や微生物が持つ遺伝子を、別の植物に組み込んで新しい性質を付加したり、微生物に導入して有用な物質を効率よく作らせたりします。
遺伝子組換えにより特定の除草剤に耐性を持つようになった作物は、その除草剤をかけられても枯れません。種まきをして大きく育っている途中でその除草剤を散布すると、雑草は枯れますが作物は生き残りすくすく育ちます。これにより、雑草を抜く手間が省けます。
害虫を殺す物質を作物の体内に作るように遺伝子組換えした作物もあります。害虫は作物を少しかじって死ぬので、害虫の被害が減ります。遺伝子組換えにより作物の中で作られるようになった物質が、害虫の消化管内の受容体と結合し殺虫効果を示すのです。ヒトがこの物質を食べても、ヒトの消化管内では分解されず受容体もないので、なんの害もありません。
遺伝子組換えされた大豆やとうもろこし、なたねなどは、アメリカやカナダ、ブラジルなどで大量に栽培されています。小麦については、除草剤耐性と干ばつ耐性が付加された品種がアルゼンチンで商用化されていますが、日本には輸入されていません。
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