よく「1人で向き合わせるべき」なんてことを言う人がいますが、僕はそうは思いません。1人で悩めば悩むほど、どんどんマイナス感情のスパイラルに巻き込まれてしまいます。1人にすればするほど、解決が難しくなってしまうわけです。
そういうときは「痛み止め」で症状を緩和してやり過ごすしかありません。
例えばギチギチにスケジュールを固めて、何も考えられなくなるくらい予定を決め切ってしまうという方法を取っている東大生がいました。
「12月15日は〇〇先生とミーティング」「12月16日には冬季講習のイベント」というように、とにかくたくさんの予定を入れまくるのです。こうすることで、「悩む時間」を物理的に無くしてしまうわけです。これが「痛み止め」として機能するわけですね。
ですから親御さんは勉強と全然関係のない予定でもいいので、どんどん入れていくといいと思います。受験期の子どもだからといって、遠慮する必要はありません。家事や犬の散歩など、小さなことをどんどん振っていきましょう。
嫌々行かされていた「犬の散歩」の効果
スランプの状態であれば、どうせその時間で質の高い勉強ができるわけではありませんし、「勉強があるから家事はできない」と言ってくるのであれば、それはそれでスランプから脱する1つの契機になります。
僕は2浪しましたが、母親にうざったいくらいに「犬の散歩に行ってきなさい」と言われました。受験が1週間前に迫っていてもおかまいなしです。もちろん僕は「無駄な時間を過ごしているな、こんなことしている暇があったら勉強しなければならないのに」と思いながら嫌々散歩をしていたわけですが、不思議なもので、多少そうやって気晴らしで身体を動かすと、そこからの勉強の質が上がったような気がしました。
それに、「無駄な時間を過ごしている」という負い目があると、それを取り戻すために勉強しなければならない、という意識が働いて、不思議と勉強のやる気が出てくるのです。おそらく家にずっといて勉強しようとするときより、勉強の効率・勉強のモチベーションが数倍わいていたと思います。これは、今でも自分が母親に感謝していることの1つです。
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