鳥貴族とやきとり大吉、一緒になる事の「影響」 大阪の個人店→40年で600店舗を超える鳥貴族
それにしても、鳥貴族とやきとり大吉という、かなりカラーの異なるチェーン同士が、なぜ一緒になったのだろうか。ここでそれぞれの特徴について簡単に説明しておこう。
鳥貴族は1985年、グループの代表取締役社長・大倉忠司氏が大阪で個人事業として立ち上げ、40年で600店舗を超えるチェーンへと拡大してきた。特徴的なビジネスモデルが「均一価格」だ。過去には280円(税別)だったが、時代の流れとともに徐々に値上げ。直近では2024年5月、360円から370円(税込)に価格改定を行った。
とは言え、長さ20センチほどの「もも貴族焼」(2本)をはじめ、しめによいラーメンや釜飯、アルコールを含めて全品が370円と高パフォーマンスだ。
600店舗超で得られるスケールメリットに加え、焼き鳥は調理法がシンプルで、厨房にコストがかからないことが、価格を下げられる大きな理由となっている。
繁華街、駅前に出店し、視認性のよい黄色に赤字の看板で「どこにでもあって、入りやすい店」というイメージが定着している。
地域に密着しつつ常連をつかむ「やきとり大吉」
やきとり大吉は、本部と加盟店のみによって構成されているところに特徴がある。「生業商売に徹する」を理念とし、店主1人ひとりが経営者だ。メニューや価格はチェーンとして統一されているが、セントラルキッチンがないため、アルコール以外の食材の仕入れ、仕込みは店主に任されている。
郊外、かつ駅からもちょっと離れた立地に出店し、地域に密着しつつ常連をつかむのがビジネスモデルの特徴。「焼き台」に向かう店主が店内すべてに目配りできるよう、店舗スペースは10坪20席と決められている。
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