司法省「グーグルにクローム売却要求」ヤバい影響 IT業界にこれから大転換の時代がやってくる

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グーグルもAndroidやクロームを使わせることによって、当面は検索エンジンのシェアを確保しようとしている。

さらにこれから重要になってくるのはAIですよね。今回のグーグルの件も最初は検索エンジンから始まった訴訟だったのですが、いつの間にか議論がAIにすり替わった。

公判の途中でもそれは明らかになってきていて、マイクロソフトのサティア・ナデラCEOが証言台に立ったのですが、彼は途中からAIの話を始めた。今のグーグルの状況を野放しにしておけば、彼らはどんどんデータを集めて、これからのAI開発は検索と同様にグーグルの独占状態を作ってしまうだろう、と。

――AIが台頭してこなければ、今回のような結果にならなかった可能性もある?

AIはあくまでもこれからの話で、それによって判決がまったく違ったものになったということはないと思います。

AIの時代に移り変わる象徴的な裁判に

――今回の裁判がIT業界にどのような影響を与えると思いますか。

マイクロソフトの裁判では、彼らは分割を免れたけれどもIT業界における支配力が衰えた。その結果として、次世代の企業、グーグルやアマゾン、フェイスブックなどが台頭してくる余地が生まれた。

それと同じことが今回の裁判で起こる可能性があります。グーグルの業界に対する支配力が衰え、空白となった地帯におそらくAI系の企業が勃興してくる。つまりインターネットの時代からAIの時代への移り変わりを象徴するような裁判になると思います。

倉沢 美左 東洋経済 記者

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くらさわ みさ / Misa Kurasawa

米ニューヨーク大学ジャーナリズム学部/経済学部卒。東洋経済新報社ニューヨーク支局を経て、日本経済新聞社米州総局(ニューヨーク)の記者としてハイテク企業を中心に取材。米国に11年滞在後、2006年に東洋経済新報社入社。放送、電力業界などを担当する傍ら、米国のハイテク企業や経営者の取材も趣味的に続けている。2015年4月から東洋経済オンライン編集部に所属、2018年10月から副編集長。 中南米(とりわけブラジル)が好きで、「南米特集」を夢見ているが自分が現役中は難しい気がしている。歌も好き。

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