開票わずか数時間で明暗「トランプ優勢」のまさか 歓喜のトランプ陣営と通夜状態のハリス陣営
ハリスの母校で、歴史的黒人大学である首都ワシントンのハワード大学には何千人もの支持者が集まったが、ノースカロライナ州がトランプに決まると、歓声と踊りで始まった群衆は不気味に静まり返った。
「今夜は副大統領の話を聞くことはできない」と、ハリスの選挙運動共同委員長の1人であるセドリック・リッチモンドは、午前12時45分頃、1分半にも満たない地味な演説で、少なくなった観衆に語った。「しかし、明日には彼女から何らかのメッセージがあるだろう」。
トランプ陣営は最後まで投票を呼びかけ
トランプ自身が沈痛な面持ちに見えたのは、ほんの数日前のことだった。彼の選挙キャンペーンは先週、ニューヨークの「マディソン・スクエア・ガーデン」で開催された集会で、コメディアンが語ったプエルトリコを「ゴミの浮遊島」と表現したジョークで、自党のメンバーから非難を浴びた。
大統領選キャンペーン後の週末、トランプの声はかすれ、元気がなく、演説の多くの時間を、有権者の不正行為や、人々の票を変えるかもしれないと主張する機械など、敗北を説明する根拠のない理論をでっち上げることに費やした。
トランプのチームは、夕方まで支持者たちに投票を呼びかけるよう声を上げ続けた。彼らは自分たちの支持者をよく理解しているようだった。
「まだ投票していない男性を知っているなら、投票に行かせよう」と、トランプの元顧問スティーブン・ミラーがソーシャルプラットフォームXに投稿したのは午後5時58分。その6分後、彼はもう一度投稿した。「知り合いの男性全員を投票に行かせよう」。