子どもを被曝から救え! 福島市・放射線汚染地帯の住民が避難プロジェクト開始


 
 こうした中、住民は政府の調査が一部地域しか対象とならなかったことに加えて、独自で行った調査では除染地区の通学路で高い放射線量が確認されたことなどを理由に、国に対して詳細調査のやり直しや避難区域指定を求めてきた。

10月初旬に一部世帯を対象に説明会が開かれたほか、10月末には業を煮やした住民が東京を訪れて政府に要望書を提出するなどしてきたが、事態は進展していない。

12月20日、プロジェクトについて東京都内で会見を開いた運営団体の1つ、渡利の子どもたちを守る会の菅野吉広代表は「結局国や県や市は動いてはくれないし、今後も(動くことは)ないだろう。子どもたちをこれ以上被曝させるわけにはいかない。子どもたちを被曝の危険から守るためにプロジェクトを立ち上げた」と力を込める。

避難問題は渡利の住民に暗い影を落としている。同地区にある小・中学校の生徒数は合計950人に上る。また未就学児童の4~5割程度は自主避難しているとみられる。

菅野代表によると、自主避難を希望していたとしても、現実的には仕事や経済的な理由で避難したくてもできない世帯が数多くある。また、自主的に避難したものの、避難先で仕事が見つからず、貯金を使い果たしてしまったケースもあるという。

その点から言えば土湯は渡利から車で30分程度の距離のうえ、空間放射線量も毎時0.1~0.2マイクロシーベルトと渡利より大幅に低い。プロジェクト運営主体の1つ、福島老朽原発を考える会の阪上武代表は「避難するには費用や仕事、子どもの転校などハードルがある。が、土湯は渡利から30分程度でそんなに悲壮な決断はしなくていい」と利点を話す。

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