牛丼チェーン「深夜料金」に不満の声が続出する訳 外食チェーンのインフラ化に我々は慣れてしまった
同社によれば深夜料金導入の原因は人件費の高騰。労働基準法によって深夜労働は通常賃金に25%以上の上乗せをしなければいけない。
同社は24時間営業店舗を軸に展開しているので、これが大きな負担になる。それを踏まえての深夜料金導入なのである。

一部の店舗では、夜遅くに行くと「深夜22時~5時の注文に対して深夜料金を頂戴いたします。」の文字が表示されている(筆者撮影)

左が通常時の価格で、右が深夜料金の価格。7%程度の加算なので、特盛だと「790円→850円」と、高いメニューほど値上げ額も大きくなる(筆者撮影)
松屋が深夜料金に踏み切ったのは、同業他社であるすき家が2024年4月から深夜料金を取り入れたことも大きい。同社も松屋と同様、22時から翌5時まで通常料金に7%加算された料金でメニューを提供している。
同社の担当者によれば、今回の施策は一定の理解を得ており、客離れは進んでいないという。このような結果も踏まえ、松屋は深夜料金の設定を決定したのだろう。

すき家では現在、22時から翌5時まで通常料金に7%加算された料金でメニューを提供している(筆者撮影)
これによって、大手牛丼チェーンの中で深夜料金を導入していないのは、吉野家だけになった。
消費者的には「なんともいえない」気持ち
筆者は、こうした深夜料金の導入は仕方のないことだと思う。そもそもコロナ禍以後、夜に出歩くことが習慣として減っていて、多くの店が24時間営業をやめている。その中でも深夜に営業している店は、その存在だけでもありがたいからだ。
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