発達障害の子を周りと比べてしまうときの対処法 「比べないようにする」は解決策にならない
長女はふざけているわけではなく、次の予定通りに動きたいという気持ちはあるものの、動けないようでした。とはいえ先生たちにそのことはうまく伝わりません。家で思いつく限り練習しても、変化はありませんでした。努力しても報われないし、そもそも、その努力が正しいかどうかもよくわかりません。
長女自身、苦しそうなときもあり、「親としてどうにかしたいのに、何をしたらいいのかわからない」という歯がゆい時期がありました。この歯がゆさを親ですらうまく表現できず、似た子も知らないので参考にできるものもなく、周囲からは「ただ怠惰な子と、口うるさい親」と思われていたようです。
どうしても他人と比べてしまう
集団行動になると、想像以上にわが子の「変なところ」が目立ちます。私たちの場合は、ただ「しんどいな。うまくいかないな。隣のお嬢ちゃんとパパとママのほうが幸せそうだな……」と鬱々としていました。
よく「他人と比べずに」といったアドバイスをいただきます。わが家も最初はそうしようと思いましたが、他人と比べるのは人間の動物的な本能ですから「比べないようにする」というのは不可能でした。
自分より他人のほうがうまくいっているように見えると、人と積極的にかかわる気持ちがなくなります。公園やショッピングセンターにも出かけたくなくなり、休日も平日もいつも家にいる日々でした。ふとした会話が気分転換になっていた宅配生協のおじさんとも話したくなくなってしまい、居留守を使う始末でした。
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