任天堂「ゼルダの伝説」が新作で示した"意外性" 自由度の高さと懐かしさが融合している

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

さらに、ベッドはほかのカリモノと組み合わせることで空も飛べてしまう。空を飛べることは本作において非常に強力である。不安定な足場を渡らなくてよくなるし、ものすごい高いところにも行けてしまうのだから。

うまく活用すれば、敵とまったく戦わずに寒々しい山の上までひとっ飛び。いくらプレイヤーに自由があるとはいえ、驚くべき移動方法だ。

現在はベッドのすごさが話題になっているが、ゲームの研究が進むともしかしたら新たなカリモノに注目が集まるかもしれない。そのくらい組み合わせによる可能性がありそうなゲームなのだ。

「知恵のかりもの」は従来のゼルダシリーズ寄り

カリモノで戦うこともできるが、従来のように剣と盾で敵を倒すことも可能だ(画像:任天堂)

ここまで『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』の自由な側面を紹介したが、一方で本作は従来の「ゼルダの伝説」シリーズらしい部分もある。

ストーリーはかなり一本道といえる部類で、いきなりラスボス戦に挑戦するとはいかないようだ(『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』では可能だった)。

また、地道に謎を解いてダンジョンを攻略する遊び方もできるし、場所によってはそれが強制されるケースもある。直近の2作品に比べると、昔のシリーズ作品のように、開発者の想定どおりに謎を解くといった要素が強い。

自由すぎる「ゼルダの伝説」シリーズに慣れている人からすると気になるかもしれないが、これは長所にもなりうる。あまり自由すぎると困る人には向いているゲームなのだ。

モノと動きを合わせるシンクによる謎解きも用意されており、パズル的な遊びが多い(画像:任天堂)

例えば『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はプレイヤーに選択肢が多かったため、それゆえにどうしたらよいかわからないという声もあった。わかりやすさという意味では、『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』に軍配が上がるといえよう。

『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』は、古いゼルダと新しいゼルダの融合といえる一作だ。今回もゲーム好きを盛り上げる作品となるだろう。

渡邉 卓也 ゲームライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

わたなべ たくや / Takuya Watanabe

いわゆるテレビゲームを専門にコラム・評論などの記事を書くライター。大学卒業後はサラリーマンになったが、満足にゲームを遊べない環境にいらだちを覚えて転身。さまざまなメディアにゲーム関連の記事を執筆。駄作に対して厳しく書いてしまうことでも知られる。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事