トヨタ自動車(GR)とSUBARUが協業して造り上げたスポーツカー「GR86」ならびに「BRZ」が2024年7月、商品性を向上させるため一部改良を行った。現行型のBRZは2021年7月末、GR86は約3カ月遅れて2021年10月末に登場したが、両車ではその後も定期的な一部改良を施しており、改良回数のカウントから今回は「D型」を名乗る。
公道試乗に先だって行われた富士スピードウェイのショートサーキット試乗では、GR86/BRZとも、ひとつ前のC型と乗り比べながら改良ポイントを体感しつつ、両車の違いについても改めて検証を行った。
たしかに両車は生粋のスポーツカーだが市販車でもある。よって総合判断は公道試乗のあとに行うとして、今回は両車がもっとも得意とするダイナミックな走行シーンのうち、一部改良ポイントの体感に的を絞ってレポートしたい。
BRZサーキット走行インプレッション
まずはBRZからコースインする。水平対向4気筒2.4Lエンジン(235PS/250N・m)そのものには変更がなく、アクセル操作に対する初期反応にしても従来イメージのまま。一方で足まわりは大きく生まれ変わった。D型では前後ダンパーの減衰特性を変更し、前後左右の車輪接地感をより高めている。
足の動きを少々大げさにいえば、C型がジワッと動いたところをD型ではスッと初期段階からスムースに反応させ、その後はC型同様にグッと踏ん張る特性につなげている。車体の動き出しがよりスムースになったことから、実質変化はないものの車両重量が軽く感じられる。ここが相違点だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら