自民総裁選とアメリカ大統領選の「株価ジンクス」 過去のデータを調べてわかった株価の傾向

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それらの総裁選から1カ月後までの日経平均株価を調べると、ほぼ6割の確率で株価が上昇しています。ちなみに候補者が1人だった総裁選は、総裁選前に次期総裁が絞られているため、政治的な不透明要因が小さいことから、分析対象から除きました。

総裁選のジンクスから見れば、総選挙が終わった後の10月の株式相場は堅調となります。

アメリカ大統領選挙のジンクス

しかし、もう1つのアメリカ大統領選挙のジンクスから見ると、10月相場はあまりいいとは言えません。

下表で過去のアメリカ大統領選挙の年の日経平均株価の騰落率を平均すると0.6%の下落となりました。大統領選挙は4年に1度“11月の第1月曜日の翌日の火曜日”に行われますので、下表では、4つに分類して集計しました。大統領選挙の年の10月相場は選挙直前の月にあたりますが、株価は弱含む傾向が見られます。

アメリカの大統領の政策によっては、為替が大きく動いたり、アメリカへの輸出の制限の可能性なども懸念されます。このように大統領が決まるまでは不透明感から日本株も弱含むジンクスとなります。

一方、大統領選後は株価が好調な傾向が見られます。大統領選の年は11月から年末までの2カ月間の日経平均株価は平均して6%と高い上昇でした。大統領選のビッグイベントを越え、大きな不透明要因が解消されたことで市場に安心感が生まれることが理由です。また新たな大統領への政策期待なども株高傾向の背景となります。

ここまでの結果をまとめると、10月相場については、総裁選のジンクスからは堅調、一方、アメリカ大統領選のジンクスからは弱含みとなりました。これらを合わせた判断は難しいですが、10月相場は“中立”の予想が妥当と見られるかもしれません。

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