デミ・ムーア「61歳ヌード」に込められた深い意味 脱ぐことで批判されてきた彼女が今度は称賛された訳
執着からついに解き放たれたのは、『G.I.ジェーン』の撮影が終わった時。女性将校を演じるこの映画のために、ムーアは筋肉をたっぷりつけ、体重62キロのたくましい体になった。ひとつ前の映画は『素顔のままで』だったので、立て続けに極端に違う体を作ったのだ。
今度はまたほっそりした体になるような食事やワークアウトプログラムを始めるべきなのだろうが、ムーアはすっかり疲れていた。
またお腹の空いた日々を送るのも、どれだけ痩せたかで自分を評価するのも嫌だと思ったムーアは、ダイエットも激しいワークアウトもやめて、自然に任せようと決意。炭水化物は控えめにする、ゆっくりと少量ずつ食べるなど、もちろん意識はするが、無理はしない。それは、彼女にとって斬新なことだった。
自然体でいられるように
そんなふうに自然な形で自分の体と向き合うようになって、27年。久々にカメラの前で裸になるにあたり、特別に準備をしたのかどうかはわからない。だが、それはどちらでもよい。
『The Substance』のムーアは、強烈な問題提起をする。このヌードには意味があり、女性たちは共感する。嬉しいことに、この映画は日本の配給もすでに決まっている。女優としての本領をついに発揮したデミ・ムーアをビッグスクリーンで見られる日を、今から楽しみにしてほしい。
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