高市氏「ネット人気断トツ」も総裁選で苦戦の理由 保守派分裂・伸びない女性支持に"付き合い下手"も

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さらに「日本には底力がある。日本をもう一度世界のてっぺんにすることができる」と経済成長の必要性を訴えた。政権構想も含めた出馬会見は他候補の倍近くとなる約1時間の「高市独演会」となり、記者団との質疑応答は約30分にとどまった。

ただ、質疑の中で「憲法改正の国会発議をいつまでに目指すのか」との問いには「他党の理解を得て、少しでも早く国民投票をしてもらえる環境をつくるために頑張りたい」とあえて期限に言及することは避けた。また、各候補の主張が分かれている、いわゆる「裏金議員」の選挙での公認・非公認や要職起用の是非については、「自民党の処分は決まっている。党で決めた処分をひっくり返すような独裁的な行動はとらない」と繰り返したが、その対象となる旧安倍派議員らへの配慮が透けて見えたことで、小泉、石破両氏らとの違いが際立った。

一方、これまで続けてきた靖国参拝については、「公務死された方々に尊崇の念をもって感謝の誠を捧げるのは普通のこと。国策に殉じ、自分たちの祖国を守ろうとされた方々に敬意を表し続けることは希望するところだ」と首相になっても参拝する意向を強くにじませたものの、時期や回数など具体的対応については明言を避けた。

選択的夫婦別姓では「(他候補は)正しい知識を」と反論

また、候補者間で意見が対立している「選択的夫婦別姓」への取り組みについては、「選択的夫婦別氏(別姓)制度を実現すると言った候補予定者の中に『不動産登記ができない』との答えがあったが、今年の4月から旧氏でできるようになっているので、正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」などと厳しい言葉で反論した。

さらに、野党などが求める消費税減税については「今すぐ引き下げることは考えていない。今後、本当に私たちの生存に必要なものが手に入らないような状況が来た時に、弾力的な運用というのはあり得るが、今の経済状況を見る限りは考えていない」と応答。小泉氏らが主張する解雇規制の見直しについては、「見直しには反対だ。日本の解雇規制がきつすぎるかといったら、そうではない」と明確に否定した。

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