そして、自分に嘘をつかずに挙げること。
無理して「よかった点だけ」挙げるのではなく、「違和感を覚えた点」も含めて挙げることで、より自分の感覚を深く言語化することができます。嘘をつかず、楽しくできる範囲で、具体的に感動した点を挙げるのがポイントです。
感動ポイントを「細分化」すべき理由
心を動かされたところを具体的に挙げるうえで注意してほしいのが、「細かく」挙げること。
これは細かくたくさん挙げろ、と言っているのではありません。挙げるのが全体的な点ではなく、細かければ細かい点であるほどいい! という意味です。
細かく具体例を挙げることのなにがいいのか。それは、感想のオリジナリティは細かさに宿るからです。
たとえば、ライブの感想に「最高!」という言葉しかでてこないという悩みは、ライブの「どこが」最高だったのかを言えたら解消されます。ライブで「この曲が」演奏されたのが嬉しくて、「この歌詞が」あらためて響いて、「この演出が」自分の心を揺さぶった。
そんなふうに、最高だった点を細分化さえできれば、じつは語彙力なんてなくても、あなたのオリジナルな感想になり得るのです。
あなたの心に、どこが響いたのか。それを細かく挙げることによって、あなたの感想はあなたの言葉になります。
この具体例が細かければ細かいほど、ほかの人と違う感想になりやすいんですよね。
もちろん無理に他人と違う感想を言う必要はないのですが、それでも、あなた個人のオリジナリティある感想を書けたほうが、あなたが書く理由があるじゃないですか。だから私は、できるだけ細かい点が挙げられた感想が読みたいな、といつも思っています。
そう、言語化って、細分化のことなんです。
感想だけでなく、この世のあらゆる言語化は、まず細分化が必要です。言語化というと、なにかをそっくりそのまま言い換える表現のように思われますが、違います。言語化とは、「どこが」どうだったのかを、細分化してそれぞれを言葉にしていく作業なのです。
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