非上場化を「第2の創業」と位置づけたい--マスプロ電工社長 端山佳誠

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MBOは当社にとって第2の創業。第1の創業はテレビの時代だった。第2の創業ではテレビが主軸ではあるものの、得意の高周波技術を基にして幅広い展開をしていきたい。目指す企業像は「マスプロはこんなこともやっているんだ」と驚かれるような会社。最終製品である必要はない。技術提供や製品の中に使われる部品であっても構わない。

「社会に必要とされ続ける企業」

すでに社員の意識改革は始まっている。MBO発表後、企業スローガンを「地デジをすべての人に届けたい」から「電波で未来を考える」に切り替え、新事業を積極的に育てていく方針をあらためて説明した。

そうしたところ、たくさんのアイデアが集まってきた。優先順位をつけながら取り組んでいくが、10のうち2つ成功させるくらいでいいと考えている。社員には「失敗してもペナルティはなし。二度同じ失敗をしなければいい」と伝えている。

ただし、創業者がつねに言っていた「よい考え・よい製品」という経営理念は不変だ。お客さんの立場になって製品は徹底的に考え抜いて作る。10年後も20年後も「社会に必要とされ続ける企業」であるように、前進を続けていきたい。

(週刊東洋経済2011年12月3日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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