日本生命、三井買収で狙う「トップ返り咲き」 明治安田生命以来の国内大型M&Aに

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 8月26日、日本生命が三井生命の買収に向け交渉に入ったことが明らかになった。写真は日生の看板前を歩く男性。都内で2009年7月撮影(2015年 ロイター)

[東京 26日 ロイター] - 日本生命が三井生命の買収に向け交渉に入ったことが明らかになった。複数の関係筋が26日、ロイターに明らかにした。実現すれば、国内生保としては 2004年の明治安田生命の発足以来の大型の買収・合併(M&A)になる。

関係筋によると、日本生命は、三井生命の大株主で14.23%を保有する三井住友銀行など主要株主と、三井生命の株式を取得することで交渉している。

買収額は未定。生保の企業価値をはかる基準として使われる、修正純資産と保有契約から見込まれる将来のキャッシュ・フローなどの合算であるエンベデッド・バリュー(保有契約の将来利益現価)でみると、三井生命の企業価値は約7500億円(2015年3月末時点)。

上場生保の株価はエンベデッド・バリューの半分程度で取引されており、別の関係筋は交渉の目安として三井生命についても同様の水準を軸に交渉していると指摘した。

三井住友銀のほか、大和証券エスエムビーシープリンシパルインベストメンツ(12.16%)、三井住友信託銀行(9.11%)など上位5社が三井生命の株式の過半数を握る。

日本生命にとっては買収により、成長が見込まれる銀行などの保険商品の窓口販売を強化し、国内での事業基盤を強化する狙いがある。交渉は初期段階にあるが、実現すれば、日生の保険料収入は第一生命保険 <8750.T>を抜いてトップになる。

国内生保をめぐっては、少子高齢化を背景に市場が縮小するなか、成長の活路を海外に求め欧米の保険会社買収を実施するケースが相次ぐ一方、国内の大型再編は実現していなかった。日生は海外市場でのM&Aも検討しつつ、国内でのビジネス強化を狙う。

 

(浦中大我)

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