「原価1000円超」独自進化した"天然"かき氷の凄み 天然氷は日光から仕入れ、1杯手回し132回のこだわり

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取材前後に最寄り駅のJR日暮里駅や、店のすぐ横の谷中ぎんざを往復してみた。駅前も商店街もインバウンド客が目立ったが、ひみつ堂にはほとんどいない。一般のかき氷に比べて高価格だから外国人が多いかと思ったが、そうではなかった。

店内は日本人客が大半

「開業から現在まで日本人のお客さんに支えられてきました。肌感覚では約8割が日本人で、次に多いのが韓国の方。欧米系の方はほとんど来られません」(森西店主)

店の特長は、①手回しのかき氷、②圧倒的な手作り感、③カッコよさよりも親しみやすさ、だという。

「例えば圧倒的な手作り感は、秋に『和栗モンブラン』を提供していますが、この栗シロップは生栗を蒸して、スタッフ総出で作業して作る。栗ペーストは一切使いません。店内の小物も手ぬぐいや風鈴、うちわなど縁側に置いてあるようなものを選んでいます」(同)

どこか懐かしい外観、昔の小学校の教室のようなしつらえにもこだわる。「店づくりはエンターテインメント」の姿勢は手書きメニューにも。商品の中身に加えてさまざまな創意工夫が、同種の店が増えた現在でも差別化につながっているようだ。

ひみつ堂
店の外観はどこか懐かしい雰囲気だ(筆者撮影)
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