「原価1000円超」独自進化した"天然"かき氷の凄み 天然氷は日光から仕入れ、1杯手回し132回のこだわり
酷暑の2024年夏。天然の氷を使った、こだわりかき氷店が人気だ。
東京都内で店が増えたのは2010年代からで、一過性のブームに終わらず消費者に支持されている。近年は価格も上がった。天然氷や果物といった原材料費や人件費の高騰で、店によっては1杯1500円以上、2000円を超えるメニューもある。それでも繁盛店には客が押し寄せる。なぜ支持されるのか。人気の裏側をリポートした。
夏は1日平均1000人、平均客単価は約1800円
東京都台東区にある「ひみつ堂」は屈指の人気店だ。2011年5月、“谷中ぎんざ”の横にある現在地で開業、隣接する店と合わせて営業する。メディア取材も多く、体験者がSNSに投稿する店として知られている。
8月のお盆明けに同店に足を運んだ。前日までの大混雑は一段落していたが、それでも10人程度の行列となっていた。
「夏の間はずっとこんな感じです。並ばれる人数は増減しますが、8時から19時までの営業時間中はつねにお客さんが絶えません」
「ひみつ堂」店主でオーナーの森西浩二氏はこう話す。実は別室で仕込みをしながら取材に応じてもらった。夜の需要に備えて商品を切らさないためだという。
「この時季は1日平均1000人の方が来店されます。当店はこだわりフルーツを提供しており原価率も高いですが、客単価は平均1800円。2000円を超えるメニューもあり、値段が高いものから売り切れる傾向にあります」(森西店主)
無料会員登録はこちら
ログインはこちら