日本経済の雲行きが怪しくなってきた 4〜6月マイナス成長で景気対策の思惑浮上
日本経済の雲行きがにわかに怪しくなってきた。
8月17日に発表される今年4~6月期の実質GDP(国内総生産)成長率はマイナスで着地しそうだ。民間エコノミストらによるコンセンサス予想・ESPフォーキャスト調査は6月5日時点では前期比年率プラス1.7%だったが、7月9日時点では同0・72%に下方修正。8月11日にはマイナス1.55%に大幅に下方修正されてきた。
ドイツ証券は6月時点でプラス1%とみていた成長率を7月17日に下方修正し、マイナス0.7%と見込む。バークレイズ証券の最新予想はマイナス1.7%、モルガン・スタンレーMUFG証券に至ってはマイナス2%だ(いずれも前期比年率)。
消費の低迷と輸出の不振
各エコノミストが共通して指摘する下方修正の原因は、GDPの6割を占める消費が低迷していることと輸出が弱いことだ。
消費低迷の一因は、4月の軽自動車税引き上げに伴い、直前に駆け込み消費があり、その反動が出たこと。また、6月は悪天候続きで消費に逆風となった。
ドイツ証券の小山賢太郎エコノミストは「消費が冴えないのはサプライズだったが、悪天候など特殊要因が重なったことが大きい。消費のセンチメントや所得環境など、消費を構造的に下押しするような圧力は特に見あたらない」と解説する。
他方、悲観的な見方もある。
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