東日本で新たに新幹線が走るのはここだ! 特急列車の本数を基に独自予想
奥羽新幹線という計画がある。山形を経由して福島と秋田を結ぶ新幹線計画である。
並行する奥羽線のうち、福島-新庄間は新幹線鉄道直通線の山形新幹線として開業済みだ。さらには前述のように大曲-秋田間も秋田新幹線として開業を果たした。
残る新庄-大曲間には特急列車が運転されていないので、奥羽新幹線の必要性は薄く、未着工というのも合点がいく。とはいえ、新幹線鉄道直通線の山形新幹線をさらに延伸させ、福島と秋田との間を直結させるとの考えもあろう。ご存じのとおり、盛岡-大曲-秋田間には秋田新幹線が整備されているので、実現の可能性はほぼないといえる。あるとすればフル規格、つまり新幹線鉄道への移行であるが、ミニ新幹線と二重の投資が許されるのかどうかは難しいところだ。
JR東の「中央新幹線」とは
中央新幹線といえば、今日ではJR東海のリニア中央新幹線を指すが、JR東日本管内の在来線を新幹線にする可能性はあるだろうか。
中央・篠ノ井・大糸線系統の特急列車は本数、総連結両数とも多い。千葉・東京・新宿-甲府間では60本、676両と、総連結両数は同じJR東日本管 内の常磐線系統に次ぐ全国2位の数値を記録しており、すでに品川-名古屋間が着工となり、2027年度の開業を目指す中央新幹線の必要性に疑いの余地はない。
中央新幹線が品川-甲府市-松本市-名古屋市というルートをたどれば、並行する在来線の輸送力不足は緩和される。だが、建設を担うJR東海は異なるルートを採用しており、品川駅から甲府市内に設置される仮称、山梨県駅を通った後、南アルプスを抜けて名古屋方面へと向かうので、中央線にとって中央新幹線による救済効果は一部の区間に限定されてしまう。
JR東海の動向を見ていると、中央新幹線については品川-名古屋間の直行客しか眼中にないようだ。しかし、在来線の特急列車の盛況ぶりから、品川-山梨県駅間の利用客も結構多いのではなかろうか。
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