東日本で新たに新幹線が走るのはここだ! 特急列車の本数を基に独自予想

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すでに建設の計画自体は失効してしまったが、成田新幹線の必要性を見極めてみたい。成田空港系統のうち東京-成田空港間では、特急列車の本数こそ54本とそこそこ多い程度ながら、全列車が12両編成ということもあり、総連結両数は648両を記録している。

成田新幹線は沿線の理解が得られず、また成田空港の開港の遅れや政府の財政難、国鉄の経営危機といった要因も重なり、ついには放棄されてしまった。今日、沿線の環境に十分に配慮した新幹線を東京-成田空港-土浦-水戸間というルートで建設すれば、成田空港系統はもとより、先に挙げた常磐線系統の救済にも結び付くと思われる。だがそのような計画は立てられていない。

JR東海の新たな新幹線計画は

JR東海管内における整備新幹線の計画はJR東日本の項目でも紹介した中央新幹線、そして敦賀市-名古屋市間の北陸・中京新幹線の一部の2つであ る。これらのうち、北陸・中京新幹線は主要なルートが明らかにされていない。推測すると米原市付近、岐阜市付近となろう。ということは、JR東海管内では名古屋-米原間となり、言うまでもなくすでに東海道新幹線が整備された区間だ。したがって、北陸・中京新幹線の必要性についての考察は省くこととして、JR東海管内の中央新幹線について必要性を探ってみた。

JR東海が建設工事に取りかかった中央新幹線に並行する在来線の特急列車は、中央・篠ノ井線系統の名古屋-中津川間である。特急列車の本数は26本、総連結両数は156両と在来線でも十分まかなえると判断できる数値だ。

中央新幹線の建設目的は、並行する中央線の輸送力の行き詰まりが原因ではなく、東海道新幹線を救済するためだ。JR東海によると、東海道新幹線の本数(上り・下り)は313本であり、全列車が16両編成で運転されているから、総連結両数は何と5008両に達する。したがって、東海道新幹線を「在来新幹線」とする中央新幹線の建設は妥当であろう。ただし、その割に東海道新幹線とは遠く離れたルートが採用されており、「並行在来新幹線」とはとてもいえない点も付け加えておかなくてはならない。

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