英ロータス「イメージ覆す」大変革の意外な中身 伝統的スポーツカーメーカーがSUVを作る意味

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1996年に、マレーシアのプロトンが負債とともにロータスを引き受け、2010年にはロータスF1チームも傘下に入れた。2017年に浙江吉利控股集団(ジーリー)がプロトンの株式を買収するとともに、ロータスもジーリーに組み入れられ、現在に至る。

組織運営を「英国発」からグローバルに

―いま、ロータスは変わりつつあるのですね。

われわれが重要だと考えているのは、英国生まれであること、そしてグローバルで成長していくブランドになることの2つ。伝統は重要です。同時に、グローバルなテイストを反映することも、また重要なのです。

これまで、英国にしかオペレーションがなかったので、英国独特のテイストがプロダクトに反映されていました。それが悪いとは思っていませんが、拡販していくには、個々の市場と向き合っていく必要があります。

現在でも3ペダルのマニュアルトランスミッション車をラインナップする(写真:Lotus cars)
現在でも3ペダルのマニュアルトランスミッション車をラインナップする(写真:Lotus Cars)

日本人が好むテイストや日本市場のニーズは、英国とも違うし、ほかの市場とも異なっています。中東でもオーストラリアでもアメリカも、それぞれ違います。

それぞれの地域の異なるニーズやテイストをしっかりと反映することが、ロータスの生き残りに重要だと考えています。

―バルマーさんがロータスに入ったとき、変革は始まっていたのでしょうか。

“これから”という段階でした。そこで、まずはチーム作りから始めました。私が入社するまで、“アジア太平洋のチーム”というものは存在していなかったのです。基本的に、英国から各マーケットの運営をしていました。

たとえば、アジア太平洋地域が重要なマーケットだと認識していても、駐在してダイレクトな情報収集や組織運営をしていなかったのです。

スポーツカーラインナップの中核を担うエミーラ(写真:Lotus cars)
スポーツカーラインナップの中核を担うエミーラ(写真:Lotus Cars)

現在では、アジア、中東、アフリカ、オーストラリアなど、現地にオフィスを構えるようにしました。アジア太平洋地域にいるメンバーは、31名。国籍はさまざまで、12カ国ものメンバーで構成されています。

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