25年上陸、中国EV「ZEEKR」が脅威と言われる理由 スピード経営で急成長、日本市場の攻略に自信

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ZEEKRの最初のモデルである「001」。中国・吉利汽車(ジーリー)グループは多数のブランドを持つが、「プレミアムEV」の位置づけとなるZEEKR。2021年の立ち上げから猛スピードで成長している(写真:ZEEKR)

中国の自動車メーカーがまた1社、日本に上陸してくる。

吉利汽車(ジーリー)グループのZEEKR(ジーカー)だ。ブランドの立ち上げは2021年と若いブランドだが、すでに34万台の販売実績を誇っている。

吉利汽車グループには数々のブランドがある。スウェーデン発祥のプレミアムブランドの「ボルボ」、ボルボから独立した高級スポーツカーの「ポールスター」、そしてイギリス発祥の超高級スポーツカーの「ロータス」を傘下に収めている。また、量販ブランドではマレーシアの「プロトン」も傘下にあり、自社ブランドの「Geely auto」「Lynk & Co(リンク アンド コー)」もある。さらにメルセデス・ベンツの筆頭株主という顔を持っている。

グループ内で「プレミアムEV」に位置付けられるZEEKRが、2025年冬に日本へやってくる。その実態と日本進出の戦略、そしてどんなプロダクトで乗り込んでくるのかを2回にわたりお伝えしたい。

3つの国営、3つの公営、民間のビッグ3

本題に入る前に中国の自動車メーカーについて説明しよう。

まず3つの中央企業(国営)がある。第一汽車、東風汽車、長安汽車だ。次に3つの地方政府(公営)企業がある。上海汽車、北京汽車、広州汽車で、地名がついているのでわかりやすい。日本企業と合弁会社を作っているのはこれら一連の企業だ。国営・公営企業の傘下には別の自動車メーカーもあるので、複雑かつ多くのカーメーカーが存在していることになる。

中国杭州市寧波にあるZEEKRの開発センター。研究所もライトアップされ若者が憧れる就職先というのも分かる(写真:ZEEKR)

さらに民営企業のビッグ3とされるのがBYD(比亜迪)、吉利汽車、長城汽車。他にもNIO(ニオ)やスマートフォンから格安EVへ参入し話題となったシャオミなどがある。BYDはすでに日本での販売を始めており、またトヨタ自動車との連携もあって知名度は向上中。ZEEKRは、BYDに続いて国内上陸を果たすことになる。

ブランド立ち上げからわずか4年で日本に進出してくるZEEKR。そのスピードには驚かされるが、中国でも「ZEEKR Speed」と言われているほど、すべてがスピーディに展開されているという。

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