世界最大の太陽望遠鏡が可能にすること <動画>マウイ島で建設が進む望遠鏡の秘密
2019年の完成により、この太陽望遠鏡は世界最大のものになる。そして、それは前例のない詳細さで太陽を研究し、地球を周回する人工衛星、携帯電話、そして通信に与える影響を予測する機会を科学者に提供することになるだろう。
この望遠鏡は略して「DKIST(ダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡)」と呼ばれており、マウイ島で最も高いクレーターの頂上に建設されている。
高度な光学システムと4メートルの主鏡を備えているので、この望遠鏡は天体物理学研究所に匹敵するものになり、日々太陽の表面で起こっていることを科学者が正確に把握することに役立つ、とDKISTの元プロジェクトサイエンティスト(現プロジェクトディレクター)であるトーマス・リンメル氏は語る。
「宇宙天気予報をできるようなるために、基本的な物理的プロセスを理解しておく必要があります。今の時点では、例えば地球上のある地点の天気を予測する機能を開発できるほど十分に、私たちはそれらを理解していないのです」
彼が言及している宇宙天気予報とは、太陽フレアやコロナ質量放出(CMEs)のことであり、現時点では日食期間中にしか視認できない。
この太陽望遠鏡は、太陽画像の回転を補正するため、毛髪の直径よりも小さく回転させる。
これまで科学者は仮説が正確なのかどうかを確認する方法を持っていなかった、とプロジェクトマネージャーであるジョーゼフ・マクマリン氏は語る。「今や理論家はたくさんの異なるモデルを持っており、(そのモデルを使用して)私たちが実際に確認や調査をできない太陽の動きを予測しているのです。これらの理論的モデルを証明するために、この望遠鏡は優れた分解性能を提供してくれることになります。それにより、磁界の伝動のされ方、大気層への浸透の仕方を私たちが本当に理解することを可能にしてくれるのです」。
DKISTが2019年に正式に運行される時、太陽に関する理論に新たな解釈が提供されることを(プロジェクト)チームは望んでいるのだ。
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