NTT西日本、「顧客情報流出」の先に待つ2つの難題 北村新社長「設備だけで稼ぐ会社から転換する」
全30支店を回ってわかったこと
――顧客情報の問題で森林前社長が辞任し、思わぬ形での社長就任になったと思います。就任後の4カ月、どんなことに取り組んできましたか。
事業構造の転換期でもあるので、就任以降、30支店を全部回り、社員からいろんな声を聞いてきた。この間、900くらいの意見が上がり、80件くらいの改善要望も聞いた。
社員は「これから新しく事業ポートフォリオを広げるに当たり、どう貢献していけばいいか」と、けっこう前向きにとらえてくれている。こうした改善要望も含め、経営トップが小さい課題から解決していくことが大きな変革に結びつく。そういったところをしっかりしないといけないと、改めて思った。
――さまざまな社員の声に触れる中で、とくにこれから重要だと感じた部分はありますか。
今まで通信をベースにして仕事をしてきたが、そこから通信の周辺領域、まったく新しい領域にチャレンジしていこうとすると、「人の力」が非常に大事になる。設備だけで稼ぐ会社ではなくて、人の叡智で稼ぐ会社にしていかないといけない。
スキルチェンジやスキルアップなど人材育成に対する社員のニーズや思いはひしひしと感じたので、どういう分野にチャレンジしていくか、どういうスキルを身につけてほしいかをしっかり知らせていくことが大事だと感じた。
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