立ち食いそばに「100万円の机」実現させた発想法 「ルールよりゴール」で新しい発想が生まれる

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流行するコラボには「違和感」が必要。そのためには遠いイメージの企業やブランドと組むほうがいい。

例えば、メルセデスがサントリーと組むと驚くし(なぜクルマとお酒が!?)、スターバックスとナイキでも驚くだろう(コーヒーとスポーツ!?)。ブランドとしての領域の遠さだけでなく、例えば規模の差でも、LVMHが京都の小さな西陣織企業とコラボしたりすると一体なぜ? という興味がわく。

ただし、「え、マジで!?」という驚きのあるコラボでも、ただ遠い業種だけではダメ。そこに深く納得できて心を動かすほどのコラボストーリーがあれば、「なるほど! いいね」という感動が世界中に広がる。

「良い違和感」が感動を生む

『すごい思考ツール 壁を突破するための〈100の方程式〉』(文藝春秋)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

成功例を挙げよう。かつてナイキがヴァージル・アブローとコラボして、世界中を熱狂させた「THE TEN」。ラグジュアリーストリートの革命児がスポーツブランドと組んだスニーカーは空前のヒット作となった。

今でこそスニーカーとアーティストとのコラボは珍しくないが、当時は新しい試みで「良い違和感」があった。大企業が個人アーティストをフックアップするのも美しく、ストリートなモノづくり哲学をリスペクトし合う姿に世界は魅了され、「いいね」が広がった。

コラボの方程式はお互いの業種的な親和性よりも、感動を生む組み合わせを優先すること。そのためにも2つのブランドでどういうストーリーを描き、共感を生み、心を動かせるかでコラボ先を見極めたほうがよい。

良い違和感と感動をつくり出せるのが、良いコラボ先だ。

小西 利行 POOL inc.Founder、コピーライター、クリエイティブ・ディレクター

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こにし としゆき / Toshiyuki Konishi

博報堂を経て、2006年POOL inc.設立。言葉とデザインでビジョンを生み、斬新なストーリーで世の中にムーブメントをつくり出している。主な仕事に、「伊右衛門」「ザ・プレミアム・モルツ」「PlayStation」「モノより思い出。」などの1000を超えるCM・広告作品、「伊右衛門」「こくまろカレー」などの商品開発、ハウス「母の日にカレーをつくろう」、スターバックス「47 JIMOTOフラペチーノ」など多数のプロモーション企画も担当。「Visional」のブランド開発、三菱鉛筆のリブランディングも成功させた。 また2017年に施行された「プレミアムフライデー」の発案・企画・運営にも参画。都市やホテル開発では、越谷「AEON LakeTown」、京都「GOOD NATURE HOTEL」、立川「GREEN SPRINGS」などをトータルプロデュース。話題のハンバーグ店「挽肉と米」オーナー兼クリエイティブ・ディレクターでもある。

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