スポーツバイクのセミオートマ化が進む真意 ヤマハ「MT-09」へ新機構「Y-AMT」搭載を発表

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ヤマハの「MT-07」
ヤマハの「MT-07」(写真:ヤマハ発動機)

なお、ヤマハは今後、例えば、700ccのスポーツモデルなど、Y-AMT搭載車をさまざまな機種へ拡大する方針だという。次の採用モデルとしては、おそらく、MT-09の兄弟車で700cc・2気筒エンジンを搭載する「MT-07」あたりが有力だろう。

ちなみに、ホンダも今後、ホンダE-クラッチの搭載車種を増やす方針を公表している。さらに、カワサキモータース(以下、カワサキ)が、発売を予定しているハイブリッドバイク「ニンジャ7ハイブリッド」「Z7ハイブリッド」も、クラッチレバーやシフトペダルのないセミオートマ車だ。ほかにも、ドイツのBMWが2024年7月に欧州で発表した新型の大型ツアラー「R1300GSアドベンチャー」にも、独自機構のASAを搭載。こちらも、Y-AMTに近いセミオートマ機構を採用している点が特徴だ。

各メーカーで加速するセミオートマ化

このように2024年に入り、各メーカーから続々と発表されているのがMTなど変速機構の自動化システム。まさに2024年以降のトレンドとなりそうな勢いだ。

ヤマハの「FJR1300AS」
ヤマハの「FJR1300AS」(写真:ヤマハ発動機)

だが、こうした動向は、市場からのニーズの高まりなども影響しているのだろうか。この点について、ヤマハへ質問してみた。それによれば、ヤマハでは、2006年発売の大型ツアラーモデル「FJR1300AS(現在は生産終了)」に、「YCC-S」という自動化MTシステムを採用。これは、クラッチレバーがなく、変速操作は左足のシフトペダル、または左ハンドルスイッチにあるハンドシフトレバーで行う機構で、Y-AMTの前身といえる機構だ。

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