「10年以内に温暖化の臨界点」迎える地球の今後 世界平均気温が過去最高を「連日更新」の衝撃度

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オックスフォード大学の気候科学者ニコラス・リーチは24日、大気中に排出される温室効果ガスの量は増え続けており、世界平均気温の記録はこれから塗り替えられ続けていくと述べた。

耳目を引きつけた今回の記録更新は、地球温暖化の脅威は依然として変わらず、どこかに行ったわけではないということをはっきりと思い出させる役割を果たすとリーチは言う。

「地球温暖化に伴って豪雨や熱波などの極端気象現象が増加する可能性に、私たちはもっと意識を向けなくてはならない」

猛暑とその影響に焦点を当てる団体「Climate Resilience for All(すべての人に気候耐性を)」のCEO、キャシー・ボーマン・マクラウドによると、7月は記録上最も暑い1カ月となった可能性がある。「エルニーニョが終息しているのに、まだこのような桁外れの暑さが続いている」とマクラウドは言う。

その要因の1つは、新しく建設される建物に、暑さを増幅させたり、猛暑への対処を一段と難しくしたりする材料がいまだに使われていることだと、マクラウドは付け加えた。「涼しい材料に投資することが主流になっていない」。

10年以内に地球の臨界点が訪れる

国連のある委員会は昨年の報告書の中で、地球は今後10年以内に温暖化の臨界点に達する可能性が高いと述べ、地球が危険な過熱状態に陥るのを防ぐには、化石燃料からの脱却など、各国が抜本的な変化を起こす必要があるとした。

こうした温暖化の流れは、ほかの調査結果とも一致しているように見える。たとえば最近結果が発表されたある調査は、世界人口の80%近くが例外的な暑さを、2023年5月以降に少なくとも31日間経験したと報告している。

(執筆:Derrick Bryson Taylor記者)
(C)2024 The New York Times

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