「10年以内に温暖化の臨界点」迎える地球の今後 世界平均気温が過去最高を「連日更新」の衝撃度

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「本当に驚くべきは、過去13カ月間の気温と、それ以前に記録されてきた気温との差の大きさだ」。コペルニクス気候変動サービスの所長カルロ・ブオンテンポは21日の記録更新を発表するニュースリリースの中でそう述べた。

「私たちは今、まさに未知の領域にいる。温暖化が進み続ける中、今後数カ月から数年で記録が何度も塗り替えられる状況を必ずや目にすることになる」

少し詳しく調べてみると2023年と2024年の年間最高気温はそれまでの年を大幅に上回っていると、コペルニクス気候変動サービスは指摘した。地球の温暖化を示すもう1つの重要な痕跡は、10年間の一日平均気温が最も高かったのが、直近の10年間(2015~2024年)であることだ。

洪水、干ばつ、山火事なども増加の一途

研究者たちは、21日の記録更新はまったく予想外のものだったわけではないと話している。世界の気温は通常、1年のこの時期にピークを迎えるためだ。

一方で、世界中の気温を動かす北半球の季節パターンや南極大陸の大部分で気温が例年の平均を上回ったことなど、世界の気温上昇につながっている要因がいくつかある。

熱波の深刻化と長期化が進んでいるのは、主に化石燃料を燃やすことに起因する世界的な気候危機のせいだ。

人類が化石燃料を燃やすことで大気中の温室効果ガスが増え続ければ、記録破りの暑さがこれまで以上に一般化し、干ばつ、山火事、洪水といった極端な気象現象も増えると専門家たちは話す。

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