しかし、幼い子どもは頻繁に熱を出したり体調を崩したりしがちだ。そんなとき、シングルだと大変だったのではないかと尋ねると、近所に両親が住んでいたので、子どもが体調不良のときや出張のときは両親に預けていたという。仕事がうまくいき始め、野口さんはいわゆるバリキャリ女性となる。
「フリーランスになろうかと一瞬迷ったこともあったのですが、やはり安定しているので会社員を続けることにしました。41歳のとき、契約社員から正社員になってさらに収入がアップしました。ボーナスもこんなにもらえるのかとびっくりしました。
昇格に関しては、契約社員は更新があるのでどうなるのかと身構えていたのですが、日々の私の仕事ぶりを上司が評価してくださり、昇格試験の小論文も高得点だったということで、正社員になることができました。私は、自由になったら力を発揮できるタイプだったようで、仕事でも自分から提案をすることが多くなりました」
派遣社員から契約社員、正社員と順調にキャリアアップしていった野口さんだが、どういったところが評価されたのかと尋ねると、「自ら動くところ」と上司から言われたそうだ。まだ派遣社員だった頃に東日本大震災が起こったときは、海外からお見舞いのメールが大量に届いたので野口さんは自らそのメールに返信したり、会社の中で壊れてしまった備品の整理など、自分にできることは進んで取り組んだ。
子どもを預けていることを後ろめたく思わない
「ワーママとしては、両親や学童に子どもを預けて働いていることを後ろめたいと思わないことと決めていました。とにかく子どもを育てていかないといけないと思って。他にもシングルのワーママ友達もいたので、仲良くさせてもらっていました。子どもが幼い頃は経済面で苦労したので、収入が上がってからは子どものやりたいことをやらせてあげたいと思い、子どもが留学をしたいと言ったので昨年は英語圏に1年間留学に行かせました。結構な出費でしたが行かせてあげられてよかったです。この先、まだ子どもの大学費用もあるので定年退職までガツガツ働いていきたいです」
そんな野口さんは今、大きなプロジェクトリーダーを任されている。このプロジェクトがこれまたワクワクするような楽しい仕事で順調なのだという。
離婚前は「私が我慢すればいいのかな」と思っていたこともあるという野口さん。離婚してバリキャリシングルになった今の野口さんは輝いて見え、インタビューしていてこちらまでパワーをもらった気分になれた。今後も野口さんは仕事と子育て、両方を楽しみながら生きていくのだろう。
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