「時間にルーズな人」ほど数字に弱すぎる納得の訳 ダメ社員共通、仕事を時間で考える経験の不足

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「時間にルーズな人(時間を大切にできない人)は仕事がデキない」とよく言われますが、あなたはこれを正しいと思う立場でしょうか。それともそうではないと考える立場でしょうか。そしてもしこれを正しいとするなら、あなたはその理由をどのように説明するでしょうか。

私は正しいと思う立場です。その理由を実際に私が経験した事例とともにご説明します。

仕事を「時間」で考えられない人たち

私は普段、企業から依頼を受けて、数字に強い人材・組織を開発するための研修を行っています。裏を返せば、私に仕事のオファーをくださる人(組織)は、共通して「数字に弱い」という特徴があるということです。

そうした仕事をする中で、いわゆる「数字が苦手」とおっしゃるビジネスパーソンや、数字の活用ができず生産性が上がらない組織の実態をしばしば目の当たりにします。

彼らの共通点は、そして根本的に足りないのは、「時間に対する感覚」です。

某企業の研修に登壇したときのエピソードをご紹介しましょう。その研修は、仕事においてもっとデータを活用すること、数字に対する苦手意識を克服することが目的でした。

研修の初日。開始時間を過ぎても何名かが会場に現れません。遅刻です。理由を尋ねると「お客様との電話が長引いてしまった」とのこと。忙しい現代のビジネスパーソン。そういうこともあるでしょう。

区切りのいいところで、いったん休憩をはさみました。すると、研修のはじめに遅刻をした彼らはまたもや、再開の時間に戻ってきませんでした。

それだけではありません。研修中も「10分間でまとめて」という前提の演習にもかかわらず「時間に間に合いませんでした」という言い訳と共に未熟なアウトプットを披露します。しまいには「1分程度で、手短に説明していただけますか?」という私のリクエストに対して、いつまでも冗長かつ要領を得ない話を3分以上も続けてしまいます。

私は彼らのパフォーマンスを見て、あるリテラシーの欠如をすぐに理解しました。それは、自分の仕事を時間という量的概念でとらえる習慣がないということです。

なぜ私が「10分間でまとめて」と指示しているにもかかわらず「時間に間に合いませんでした」となるのか。その理由はひとつしかありません。指示した「10分間」という情報を、耳では聞いているけれど具体的な量としてとらえられていないからです。

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