「時間にルーズな人」ほど数字に弱すぎる納得の訳 ダメ社員共通、仕事を時間で考える経験の不足
「10分間」を理解していれば、10分間で完了できるように仕事を進めるのが普通です。しかしそれができない。「1分程度で、手短に説明していただけますか?」という指示に対して3分以上も話してしまう人も全く同じです。自分の仕事を時間という量的概念でとらえていないのです。
成果を出すために「時間への感覚」を変える
私の経験上、数的なセンスの備わった人は例外なく「時間」に敏感です。なぜなら、「時間」とは人間にとってもっとも身近で重要な量的概念だからです。
これまで2万人以上のビジネスパーソンを指導してきましたが、私の研修中に「時間にルーズ」だった人で、数字に強く成果も出していると言える人はひとりもいません。
「時間」に敏感になれないビジネスパーソンが、仕事を定量的に捉えること、つまり数字に強くなろうなど到底不可能。私は現場経験からそう確信しています。あなたの職場ではこの論理は当てはまるでしょうか。
ここまでの内容を整理し、メカニズムとして表現するとこうなります。
こうしていわゆる「仕事がデキるビジネスパーソン」が完成します。私は研修の冒頭で、時間に関する意識づけと行動変容を促すようにしています。その理由は、先ほどご紹介したメカニズムの「上流」を変えないことには「下流」も変わらないからです。
私は、よく研修の参加者に「10分でまとめて」「1分以内で話して」などと時間を頻繁に指定します。表面的にはあまり意味のない行為に思われるかもしれませんが、実は深いところで非常に重要な狙いがあります。
繰り返しですが、「時間」に敏感になれないビジネスパーソンが、仕事を定量的に捉えること、つまり数字に強くなろうなど到底無理です。
「時間にはルーズです。時間を意識したことはあまりありません。でも仕事で数字には強くなりたいです」ということであれば、極めて矛盾しているということになります。
これだけ多くのビジネスパーソンが「タイパ」という言葉を好む現代。もし生産性を上げたいなら、まずは「上流」から着手するようにお願いします。そしてもし数字に強い人材・組織に変えたい(変わりたい)と思われるなら、まずは時間に敏感な人材・組織に変わることからスタートしてください。必ず成果になって表れます。
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