あなたにも出来る!社労士合格体験記(第39回)--日本で外国人労働者を雇うためには
2006年の夏休み、1カ月後に2度目の社労士試験を控えていましたが、言い訳に教科書を携えて上海に住む友人、楊桂琴さんを訪ねることにしました。当時外部スタッフとして担当していたNHK「地球ラジオ」でも、秋に上海から公開放送が予定されていたので、本番前に現地の雰囲気を見ておいて損はありません。上海に行くのは、なんと20年ぶりです。
妻は貯まったマイレージを使うため、仕事を終えて8月1日に出発の予定でしたが、私は7月中の格安航空券を利用するため、前日に現地に入りました。待ち合わせは、当時アジアで最も高かった上海テレビ塔(東方明珠電視塔)に正午12時、1番上の展望台にしようという、映画のような設定でした。妻を待ちながら、展望台から眺める上海は、20年前とはまったく違う、洗練さと勢いを感じさせる大都市に変身していました。
リニアでタイムスリップ
私が初めて中国を訪れた1980年代半ばの上海は、まだ、人民服姿がちらほらと見受けられました。外国人旅行客を相手に、外貨兌換券(外匯)を闇レートで人民元に両替する人たち。ホテルでは部屋があっても、「没有」(ありません)と断られることもしばしば。レストランでは正規の食券(糧票)を持っているかどうかを尋ねられ、必死で頼み込んだのを懐かしく思い出します。
地下鉄もなくバスはいつも満員で、「下不下?」(降りますか)との問いに、しっかり「下」(降ります)」又は「不下」(降りません)と意思表示しないと、降りられなかったり、押し出されたりと大変でした。また、トイレ事情が極めて悪く、上海駅の便所では数え切れないほどの大型のポリバケツに、尿が満杯になっていて閉口。空気も悪く、「不能随地吐痰」(所構わず痰を吐くのは禁止)という看板が多いのもうなずけるほど、ステキな若い女性までが痰を吐いていて、びっくりしました。
その後、目覚ましい経済発展を遂げ、アジアの中心都市となった上海。最高速度430キロで走行する、浦東国際空港から地下鉄龍陽路駅までのリニアモーターカー(上海磁浮列車)は、まさにタイムマシンに乗るような気分でした。