トランプ｢副大統領候補｣その知られざる"転換" トランプを｢文化的ヘロイン｣と呼んだ過去も

「トランプは、できる限り長くMAGAのバトンにしがみつくつもりだ」と、長年の共和党ストラテジストであるチップ・ソルツマンは言う。バンスは「4年後にMAGAのバトンを手に入れるための内通者であり、先行者だ」と付け加えた。

イデオロギー的な守旧派の交代は、15日の大会会場でもはっきりと、そして時には不快なほどに明らかになった。バンスの名前を口にすると、喝采が湧き起こった。トランプ以前の共和党の象徴であったミッチ・マコーネル上院議員の顔が代議員席の上の大きなスクリーンに映し出されると、ブーイングが起こった。

後継者指名には慎重だったトランプ

テレビ番組「アプレンティス」の司会を10年以上務めて名声を高めたトランプは、長い間、後継者に誰かを指名することに慎重だった。同氏は数カ月にわたる熟考の末、ペンシルベニア州での集会での暗殺未遂事件から48時間も経たないうちにバンスを選んだ。

「トランプ大統領と私はこのことについてよく話し合ってきたし、J・Dも同じように感じていると確信している」と、前大統領の盟友であるテネシー州のビル・ハガティ上院議員は語った。「彼らが今注目しているのは長期的なビジョンなどではなく、11月のことだ」。

それでも、大統領選挙キャンペーンに携わってきた共和党のベテラン戦略家、アレックス・コナントが言うように、「次の大統領選は2025年1月に始まる」。

2028年に再び指名争いが始まるアイオワ州の共和党委員長ジェフ・カウフマンは、バンスを 「ドナルド・トランプの新世代の政策を代表する人物」だと称賛した。アイオワ州のアシュリー・ヒンソン下院議員は、この人選を「インスピレーション」と呼んだ。